こんにちは、ユデブロです。
先日、ドメインとサーバーを結びつける案件対応中、上司との話のなかでこんな場面が。
ユ:「DNSの変更の依頼をかけます!」
上:「DNSの変更じゃなくてネームサーバーの変更をかけなね〜」
ユ:「わかりました!(あれ?違うものなのか…?)」
DNSとネームサーバーって違いをちゃんと理解できてないかも?
ということで、改めてネームサーバーとDNSの違いを調べてみました。
ネームサーバーとDNS、それぞれの役割とは?
結論からいうと「インターネットの住所録としての役割」です。
ネームサーバーとDNS(Domain Name System)は、インターネット上でウェブサイトにアクセスする際に欠かせない仕組みです。両者はよく混同されますが、実は明確に異なる役割を担っています。
ネームサーバーは、ドメイン名をIPアドレスに変換する“翻訳者”であり、DNSはその仕組み全体を指します。
ネームサーバー:ドメイン名をIPアドレスに変換する“翻訳者”
DNS:「Domain Name System」の略。システム全体の略称。
具体的な例で理解する
たとえば「example.com」にアクセスするとき、ブラウザはDNSを通じてネームサーバーに問い合わせを行い、IPアドレス(例:192.0.2.1)を取得します。この変換プロセスが、私たちがドメイン名で簡単にサイトにアクセスできる理由です。
DNSの全体像:ドメインの“道案内”システム
もう一度DNSの仕組みを軽くおさらいします!
DNSの仕組みをシンプルに解説
DNSは、階層的な構造を持ったデータベースです。トップレベルドメイン(.comや.jpなど)から順に、ルートDNS、TLD DNS、権威DNSと呼ばれる複数のネームサーバーが情報を連携しながら、最終的なIPアドレスを返します。
キャッシュの役割と高速化
一度変換された情報は、ユーザーのブラウザやISP(インターネットサービスプロバイダー)にキャッシュされ、次回以降のアクセスはより高速になります。これもDNSの重要な利点の一つです。
「DNS」はキャッシュの役割まで包括している!
ネームサーバーの機能と管理のポイント
改めて、ネームサーバーはDNSの中で立ち位置どこだ?
ネームサーバーは“情報を持っている場所”
ネームサーバーは、ドメインごとに設定された情報(DNSレコード)を管理します。
・Aレコード(IPアドレスとの対応)
・MXレコード(メールサーバー情報)
・CNAME(別名設定)
などが含まれます。
ドメイン取得時のネームサーバー設定
ドメインを取得したあとには、必ずネームサーバーを設定します。これはドメインが「どのDNSレコードを参照すればよいか」を示す重要なステップです。設定はドメイン管理会社(お名前.com、さくらインターネットなど)の管理画面から行うのが一般的です。
これを行わないと、ドメインとサーバーが連携されません!
よくある誤解と注意点
「ネームサーバーを設定=DNSが使えるようになる」は誤解
上記のように理解されがちですが、DNSというのはシステム全体のことであり、ネームサーバーはその中の一役を担う存在です。
混同すると、トラブル時の対処が難しくなるので注意が必要です。
ネームサーバー変更時のタイムラグ
ネームサーバーを変更した場合、設定が世界中に反映されるまでに数時間から72時間程度かかることがあります。
この間はサイトが見られなかったり、メールが届かなかったりすることもあるため、切り替えのタイミングには注意が必要です。
設定を行ってもすぐに確認できるわけではない!
ネームサーバーとDNSの正しい理解でトラブル回避
正しく使えば強力な仕組み
ネームサーバーとDNSの違いをしっかり理解することで、ドメインの管理やサーバー移転などの場面で迷うことがなくなります。特に企業や個人でWebサイトを運営している場合、これらの知識は大きな資産になります。
まとめ:役割の違いを意識することが第一歩
DNSは仕組み全体。
ネームサーバーは情報を保持・提供するサーバー。
これを押さえておけば、設定作業やトラブル時の対応がぐっとスムーズになります。